新規就農事例
大崎上島町
大崎上島町でかんきつ栽培,ジャム加工に取り組んでおられる岩崎ご夫妻を取材しました。
広島県外の出身ですが,祖父が広島県(大崎上島町外)の柑橘農家で,幼少のころから興味がありました。両親が大崎上島町へ移住したことなどを契機に,仕事を辞め,農業で生活していくことを決意しました。
農地も技術もなかったですが,島内の方に住居や農地をあっせんしてもらったり,JAの「百姓一輝の会」で知り合ったベテラン農家の方に技術支援をいただきました。
ミカンやレモン,ブルーベリーの栽培(併せて約1.7ha)と,生産した果実を加工したジャム生産をしています。
市場で高値のつく果実は生果で,傷があるなどそのままでは商品にならない果実はジャムで販売することで,栽培した果実を全て売上につなげることを目指しています。
また,ジャム加工のノウハウを他の生産者に提供し,地域の6次産業化を進めています。
新たな園地の集積や新たな品目(ライム)の栽培を目指し,経営強化に取り組んでいます。更なる6次化も検討中。また,経営強化を通じ,常時雇用できるようになり,地域に雇用を生み出したいと考えています。
就農2年目に始まった「青年就農給付金(現 農業次世代人材投資事業)」で所得支援が得られることとなったため,夫婦で農業経営に専念することができ,早期の経営安定ができました。
また,大崎上島町が独自に行っている新規就農者向けの設備投資を支援する補助事業や商工会の事業を活用しています。
・今は,私たちが移住・就農した時と比べると,行政や地域の支援が充実していて,就農しやすい環境になっています。
・農業で何をしたいか,どんな商品を売りたいかなど,将来ビジョンを明確にして,とにかく行動に移してください。
・また,移住すると苦しいことや悩むことがありますが,地域内の知人が助けてくれます。知人を増やすためにも,農家・地域・異業種の集まりには積極的に参加してください。